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英文法 性善説・性悪説



英文法に関する議論、色々ありますね。上に挙げた二冊の本、自分が最近読んだお薦めです。でもタイトルはまさに正反対の「ハートで感じる英文法」と「理屈でわかる英文法」です。前者は英語をもっと感覚的につかもう、後者はきちっと理屈を理解すれば英語はわかる、の立場です。面白いですね。どちらも学校では教えてくれなかった部分をわかり易く説明している良書ですよ。なのにタイトルはまったく逆。まぁ、文法の是非、見えないところでずっと議論されているのです。驚くことに本屋に行けば「英語は勉強するな」と言い切ってる本さえありますからね。

でも思うに、実はこれって英文法自体の性善説、性悪説じゃなくて、著者が読者をどう捉えているかの性善説、性悪説なのですよ。英語は文法ではないとする側は読者がもうある程度文法を知っているという「読者は善」説に立っている。一方、英語の文法は大切側は、読者は文法を知らないという「読者は悪」説の立場になるわけです。だから前者は「文法はもう二の次でいいでしょ」となり、後者は「もうちょい文法を知ったほうが良いよ」ということになる。で、自分の考えを言わせてもらうと、読者という言葉をその通りの言葉と限定して実際にそれを買って読む人とするならば、当然勉強しようという意志があるのだからその時点で前者(読者善説)は正しい。でも、もし読者をもっと幅広く殆どの日本人と捉えるならば、多分、いやまぎれもなく後者(読者悪説)が正しい。

まず最初に言っておきますが、文法は知っていて当たり前なのです。文法を完全否定するのはあまりに馬鹿げている。だってここは日本です。日本では英語を日常語とする機会はほぼ皆無なのですから。ネイティブ・イングリシュ・スピーカーでもないのに喋りながら覚えるは通用しません。小学生を過ぎてから英語を学ぶなら文法は避けては通れません。そして日本では中学の義務教育から文法を含めて英語を習うわけですよね。その事実をすれば前者は正しい。ところがどうでしょう、高校を卒業したとしても私は英語など全然分かりませんと言い出す人達が出てくるのですよ。だったら今度は後者が正しくなる。例えば今中学3年生に「in」や「on」の品詞を尋ねてどの程度答えられると思います?40人クラスで多分10人もいませんよ。だって学校で教えていないのですから。多分30代、40代の世代はこれを聞いたら驚きますね。でも本当なんです。喋る事に重点を置いた学校英語は喋れるための授業を強化した?…ではなくて、単に文法を削ってしまったのです。TOEICの世代別平均点などを調べれば明らかに今の10代、20代の世代の英語力が劣っているという統計が出ていますよ。もしそうだとすれば、今度は世代別性善説・性悪説になっちゃう。(きりがありませんね。)

まあ、責任の所在は明らかです。文法の是非というのも見当外れなのです。実際問題として大変な思いをするのは文法を教えて貰えなかった世代ですね。ただでさえ英語を使わない日本で、しかも文法の知識無しで英語を習得しなきゃならない…。それって、不可能って事ですよね。

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